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原子炉2.0

切込隊長の面白いエントリー 本当に技術が必要とされる現場にgeekがいない http://column.chbox.jp/home/kiri/archives/blog/main/2005/11/19_095934.html

他方で、geekとこれらの出遅れたビジネスとどちらが実社会に近く、世間様からお金を「売上として」頂戴しやすいかというと、出遅れたほうである。geekが得意とする分野は、新しい物好きで将来性で博打を貼る投資家が「出資として」お金を出しやすい部分だ。

世の中のインフラなど、ちゃんと品質を管理しなきゃいけない場所に、高い技術力を持つgeekがおらず、geekがすきこのんでいくのは、最先端だがなんだか知らないが、お金にならない場所だ。というお話。

http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20051123/p3 楠さんも同様の指摘をしている。

とはいえ、じゃあ、今日から証券や原子炉制御にgeek雇います。って言っても難しいのもがある。geekなだけに、WEB-APIベースで、制御棒の上げ下げや冷却剤の排出が出来る原子炉2.0とか、mixiβのように金融商品β版と称して、気がつくと口座から預金がそっくり無くなっているシステムを作りかねない。
というのは嘘だが、朝の会議で思いついて、夕方に実装し終わっているようなサービスを提供するgeekを、計画に10年とかかける職場に放り込んでも、余りパフォーマンスを発揮できるとは思えない。

geekと同じような意味を持つhackerについて山形さんはこんなことを書いている。 http://cruel.org/freeware/hack.html

Unix の世界には、「Simple is best」という哲学がある。既存のものを使ってさらに積み上げるのをよしとする文化がある。きまじめさよりはひらめきを愛する気風がある。あるいはそれ以外でも、半年かけて完璧なものをつくるより、その場でいい加減でも使えるものが必要な場面ってのはたくさんある。そんなときに、 hack というのは最高のほめことばだ

この話を、枕にちょっと違う所から考えてみよう。

特殊部隊も、工兵も同じ兵士だ。だが得意とする場所が違う。特殊部隊と言うより特攻野郎Aチームを考えた方がわかりやすいかも知れない。
工兵と特攻野郎Aチームでは、必要とされる資質が違う。前者では、命令の完璧な遂行が求められるが、後者では、それを無視しても丸く収まればOKだ。hack仕事が推奨されるのは、特攻野郎の方だろう。
webの隆盛やら、アドセンスの盛り上がりやらで、戦場が広がった為、小回りが利く特攻野郎達の方が元気に見えるのだろう。
それとは別に、匠の工兵を大事にしなければいけないのだが、この部分は、全然関係ない補給部隊とか、軍の経理担当者とかが、昇進してしまう構造になってしまっているので、工兵にとってしんどい状況になっている。
geekとシステム屋では、ちょっと求められるものが違う気がする。
軍オタではないので、工兵の比喩が正しいかよく分かりません。

Category: [Geek文化] - 2005-11-25 02:19:48

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Last-modified: 2015-02-01 (日) 14:38:24 (3540d)